薬剤師が解説するビタミンDの必要性 ビタミンDが不足すると何が起こる?

 

こんにちは。漢方薬剤師のえりなです。今日はビタミンDと免疫のお話です。

 

ビタミンD、このご時世で時折免疫力向上に良いという話が上がっていますね。

 

実際のところ、どうなのでしょう?

 

 

そもそもビタミンDはあまり馴染みがないですよね。

ビタミンCはドラックストアでたくさん見かけるのに、ビタミンDはさほど見かけない。

 

でも、ヨーロッパなどではビタミンDは牛乳などの食品に添加されているくらい、

馴染みがあり人体にとって必要なビタミンなのです。

 

ビタミンDは紫外線によって、皮膚で生成されます。

食事から摂ることもできますが、食事から摂れる量は非常に少なく、

大部分は日光を浴びることで作られます。

 

 

 

従って、紫外線の少ない地域ではビタミンDが強化された食品が多く売られているのです。

 

日本は紫外線が少ないわけではないから、ビタミンDは摂取しなくて良いのでしょうか?

 

そんなことはありません!

 

実は、近畿大学の研究で、日本人女性の90%はビタミンDが不足しているというデータが出ています。

これは、15‐74歳の日本人女性4550人を対象としたデータで、信頼性の高い研究です。

 

ではビタミンDが不足すると、何が起こるのでしょうか?

 

一つは、骨がもろくなること。

二つ目に、季節性うつなど、メンタルが低下すること。

三つ目に、感染に対する抵抗力が弱くなることが起こりうるのです。

 

骨にはカルシウムではないの?と思われるかもしれません。

あまり知られていませんが、腸からカルシウムを吸収するためにビタミンDが必要なのです。

 

次に、季節性うつについて。

実は、日照時間と自殺率には関係があるということが厚労省の研究データで分かっているのです。

ビタミンDは幸せホルモンであるセロトニンの生成に関わっているので、

セロトニンが減少してしまうことがうつの発症や自殺にも繋がっている可能性があります。

 

 

そして、三つ目の免疫力について。

 

ビタミンDは、抗菌ペプチドというウイルス、細菌、真菌に対して殺菌作用がある物質を作ることが分かっています。

実際、インフルエンザウイルスに感染する割合がビタミンDの服用により下がったとされるデータもあります。

 

次回のブログでは、ビタミンDと免疫の関りについて詳しくお話します!

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